インビザラインGoとは?通常のインビザラインとの違い・向いている人を解説
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『インビザライン Go』は、前歯から小臼歯までの”見える範囲の歯並び”の軽いズレを短期間で整えるために開発された、部分矯正向けのマウスピース治療システムです。
ただし、治療範囲が限られるため、歯並びによっては適応にならないケースもあります。
今回は、インビザライン治療実績最高ランクのレッドダイヤモンドプロバイダー歯科医師が在籍し、2024年の審美矯正症例数日本一(※)の当院が、インビザラインGoと通常のインビザラインとの違いや、Goが適する人・適さない人の判断ポイントを中立的に解説します。
※2025年5月19日時点での情報です
※矯正専門歯科 自由診療分野に関する市場調査、株式会社未来トレンド研究機構調べ
インビザラインGoとは
インビザラインGoは、前歯の気になる歯並びを低価格・短期間で目立たずに矯正できる、透明で取り外し可能なマウスピース矯正です。
前歯の軽度のズレを整える部分矯正用システム

インビザラインGoは、笑ったときに目につきやすい”前から5番目の歯まで”だけを整える、部分矯正に特化したシステムです。
奥歯までは動かさず、前歯とその周辺だけを対象とするため診断が比較的シンプル。そのため、むし歯治療を行う一般歯科でも治療を受けることが可能です。
当クリニックでは、歯並びの状態に合わせてインビザラインの複数のパッケージ(種類)やお手頃な部分矯正のキレイラインをご提案しています。
インビザラインGoでは治せない歯並びや、奥歯の噛み合わせまで改善できるインビザラインの解説も参考にしてみてください。
インビザラインGoの治療範囲は「前歯のみ」
インビザラインGoが治療できるのは、前歯から小臼歯までの最大20歯です。
奥歯を含めた歯列全体の噛み合わせや骨格的な問題、大きくズレた出っ歯や口ゴボなどは対象外となることが多くなります。
インビザラインGoの費用目安
費用は全顎矯正のインビザラインよりも抑えめに設定されることが多く、およそ30万〜60万円台が目安です。
インビザラインGoの治療期間
治療期間は症例により異なりますが、おおむね3〜7ヶ月程度と、全顎矯正より短期間で終えられるケースが一般的です。
インビザラインGoとインビザラインの違い
インビザラインGoは「前歯まわりだけを動かす部分矯正」、通常のインビザライン(コンプリヘンシブ)は「奥歯と噛み合わせまで治す全顎矯正」という治療範囲が最大の違いです。
治療範囲が限定されるGoは期間や費用を抑えやすいものの、ズレが大きい歯並びや噛み合わせの改善には通常のインビザラインが適しています。

通常のインビザラインもあらゆる歯並びの悩みに対応できますが、重度の不正咬合ではワイヤー矯正が選択肢となる場合もあります。
インビザラインとワイヤー矯正の費用や期間・仕上がりの違いをわかりやすくまとめた比較記事もぜひチェックしてみてください。
いずれにしても、部分矯正で対応できるかどうかは、実際の歯並びを検査しなければ判断できません。
とくにGoは適応範囲が限定されるため、部分矯正か全顎矯正かを正確に判断できる矯正専門の歯科クリニックで相談することが大切です。
DDデンタルクリニックではマウスピース矯正だけでなく、ワイヤー矯正をはじめ多彩な矯正治療を提供しています。部分矯正から全顎矯正まで幅広い症例に対応できる豊富な治療プランと確かな技術で、一人ひとりの歯並びに合わせた治療法をご提案します。
まずはお気軽に無料カウンセリングでご相談ください。

インビザラインGoの矯正治療の限界・リスク
インビザラインGoは、通常のインビザラインよりも「費用が抑えられる」「治療期間が短い」などメリットが目立ちますが、実際に適応となるのは全体の10〜30%程度が限界です。
奥歯は治療できない部分矯正のシステムのため、歯並びによっては対応できず、思わぬリスクが生じるケースもあります。
インビザラインGoで適応外となるケース
インビザラインGoは前歯〜第2小臼歯までの軽度な歯並びの症状に対応する部分矯正システムなので、次のようなケースでは適応外となります。
- 奥歯の噛み合わせのズレ(前歯だけ動かすと咬合が悪化)
- 骨格性の問題がある場合(口ゴボ・受け口・過蓋咬合など)
- 抜歯が必要なレベルの重度の症状
- 上下の歯列の幅や位置に大きなズレがある
実際には「前歯だけ」と思っていても、精密検査をすると奥歯のズレが前歯の歯並びに影響しているケースが多いため、Goが適応する症例は10〜30%ほどにとどまると言われています。
安易なインビザラインGoの選択で生じる3つのリスク

部分矯正のインビザラインGoは一般歯科でも導入しやすい手軽なプランですが、適応範囲が限定されているため、症状に合わない状態で治療を進めると次のようなリスクが生じる可能性があります。
①噛み合わせの悪化
前歯だけを動かすことで、噛み合わせ全体のバランスが崩れるおそれがあります。
その結果、顎関節への負担や噛みにくさといった口腔機能への問題につながるリスクもあります。
②計画どおり歯が動かないまま終了する
歯の大きな移動や複雑な動きが必要な症例では、無理な治療計画により歯が計画通りに動かなかったり、不安定な状態で治療が終了したりするリスクがあります。
治療途中でインビザライン・フルへの切り替えが必要になれば、費用と期間の負担が増える可能性もあります。
③後戻りのリスク
Goは最大20枚のアライナーで治療が完了する設計のため、移動後の歯を安定させるためのじゅうぶんな枚数を確保できないことがあります。
根本的な問題が残ったまま前歯だけを整えると、時間の経過とともに元の位置へ戻りやすくなります。
インビザラインGoは適応範囲が限られるため、「前歯だけ治せば大丈夫」と自己判断して始めてしまうと、治療が行き詰まるケースがあります。
治療を成功させるには、歯並び全体を正しく把握し、最初の段階で診断のミスマッチを防ぐことが欠かせません。部分矯正を検討中の場合でも、一般歯科ではなく矯正医院のドクターに診断してもらうことをお勧めします。
DDデンタルクリニックでは、部分矯正・全顎矯正・ワイヤー矯正まで幅広く扱っている歯列矯正クリニックです。最初の診断からあなたにぴったりな治療方針をご提案できます。

インビザラインGoのメリット・デメリット
インビザラインGoは、費用と期間を抑えて前歯を整えられる一方、治せる範囲が限られ、インビザライン本来の治療効果をじゅうぶんに得られない点には注意が必要です。
インビザラインGoのメリット
- 費用を比較的抑えやすい
- 治療期間が短い
- マウスピース枚数が少なく手軽
インビザラインGoのデメリット
- 前歯とその周囲しか治療できない
- 噛み合わせや奥歯のズレには非対応
- 症状によっては不向き
そのため、症状によってはインビザライン・ライトや、より低価格な部分矯正のキレイライン矯正など、ほかの選択肢が適しているケースもあります。

【FAQ】インビザラインGoのよくある質問

インビザラインGOに関して寄せられる代表的な質問にお答えしていきます。
インビザラインGoなら痛みはないですか?
我慢できないほどの痛みはほとんどありませんが、歯が動く際の軽い締め付け感が出ることがあります。
ワイヤー矯正よりも歯にかかる矯正力がおだやかなので、比較的痛みは少ない傾向です。
インビザラインGoの治療期間が延びることはありますか?
治療期間が延びる可能性はあります。
Goはマウスピース枚数に上限があるため、歯の動きが足りないと治療が計画通りに進まず、マウスピースを追加したり、全顎矯正への切り替えが必要になったりするケースもあります。
また、アライナーの装着時間が足りない場合も、計画通り歯が動かず治療期間が延びることがあります。
インビザラインGoで「治らない」と言われたら、諦めるしかないですか?
Goは前歯の軽度のズレに特化しているため、適応外と判断される歯並びはありますが、諦める必要はありません。
インビザラインGoで「治らない」と言われた場合は
- 通常のインビザライン
- ワイヤー矯正
- 低価格の部分矯正
など、歯並びの状態に合うほかの選択肢を検討したほうが失敗するリスクが少なく、理想的な歯並びに近づく可能性が高まります。
DDデンタルクリニックでは、低価格でも精度の高い部分矯正「キレイライン矯正」から、重度の歯並びを整えながら美しい横顔のバランスを目指せる全顎矯正「審美ワイヤー矯正」なで、さまざまな治療プランの中から予算や希望に合わせて選べます。
「インビザラインGoでは治らない」と言われた方も、ぜひ一度ご相談ください。

既に他院でインビザラインGoを始めてしまった場合でも、途中から相談できますか?
はい、可能です。
「計画が止まった」「思ったように歯並びが変わらない」と感じた段階で、できるだけ早く専門医に相談することで、治療方針の立て直しができる場合があります。
DDデンタルクリニックではセカンドオピニオンにも対応しています。
インビザラインGoは後戻りしやすいですか?
症状がインビザラインGoに合っていない場合、後戻りしやすくなります。
治療範囲が前歯から小臼歯までに限定されるため、噛み合わせや奥歯のズレが残ったままだと、バランスが保てず元の位置に戻る原因になります。
歯の矯正は、一般歯科と矯正専門医院、どちらで受けるべきですか?
矯正専門の歯科医院で診断・治療を受けるのがおすすめです。
インビザラインGoは一般歯科でも治療は可能ですが、適応するかどうかの判断が最も重要です。部分矯正が可能なのか、全顎矯正が必要なのか、さらにマウスピース矯正が向いているのかどうかの判断には専門的な知識が欠かせません。
DDデンタルクリニックは全顎矯正・部分矯正・マウスピース矯正・ワイヤー矯正のすべてに対応できるため、最初の診断でミスマッチを防ぐことができます。
インビザラインGo(マウスピース部分矯正)が可能か矯正歯科で相談してみよう

インビザラインGoは、目立ちやすい前歯の軽いズレを整えたい方に向いた部分矯正ですが、適応できる症状は限られています。
「自分はGoで治せる?」という疑問への答えは、実際に精密な検査にもとづいた診断がなければ導き出すことはできません。
DDデンタルクリニックでは、軽度・中度・重度と歯並びの状態に合わせたインビザラインから、ワイヤー矯正やリーズナブルな部分矯正まで幅広く対応しています。
歯並びの状態をくわしく検査したうえで、あなたにとっていちばん無理のない治療方法をご提案します。まずはお気軽に無料カウンセリングでご相談ください。
※本記事は2025年12月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
1999年より都内矯正認定医のクリニックに勤務し、矯正とインプラントを中心に臨床に従事。
2002年都内新宿区にて開業、様々な矯正治療を取り入れマウスピース矯正も20年以上実践。
その後都内に4医院、九州に1医院を展開。
2023年より全国16医院の矯正歯科クリニックの総合監修、指導を行う。

