マウスピース矯正はめんどくさい?メリット・デメリットをワイヤー矯正と比較!
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「マウスピース矯正ってめんどくさいの?何がどうめんどくさいんだろう?面倒なことは苦手だからできるか心配…」
目立ちにくく、周囲の目を気にせずに矯正歯科治療ができるマウスピース矯正。
「すごく興味がある」「始めてみたい!」と思っている方も多いようですが、「めんどくさい」と聞けば「やっぱりやめておこうかな」と尻込みしますよね。
マウスピース矯正がめんどくさいと感じるのは、今までにない習慣や注意点がライフスタイルの中に組み込まれるから。
治療を始めたばかりの時期は、特に面倒と感じることもあるようです。
この記事では、具体的に面倒だと感じやすい5つのポイントとその理由を詳しく説明します。
めんどくさいと感じる5つのポイント
- 装着時間を守る必要がある
- 飲食時は必ずマウスピースを外さなければならない
- 外出先でマウスピースを着脱するときの配慮
- 再装着する前に必ず歯磨きが必要
- マウスピースを管理する必要がある
それぞれのポイントで「なぜめんどくさいと感じるのか」について、矯正歯科治療のなかでも代表的なワイヤー矯正とくらべながら見ていきましょう。
また、最初は面倒に感じても「マウスピース矯正を続けてよかった」と思える理由もご紹介します。
マウスピース矯正のメリットとデメリットの両方を知ることで、ワイヤー矯正との違いや自分でもしっかり続けられるのかが見えてきます。
マウスピース矯正を検討中の方や治療を始めたばかりの方も、この記事で不安や疑問を解消して、前向きに歯列矯正をスタートしましょう。
マウスピース矯正が面倒と感じる理由その1:装着時間を守る必要がある
マウスピース矯正は装置の装着時間が長く、さらに1日のうち装着していなければいけない時間が決められているところがめんどくさいと言われがちです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
マウスピース矯正 | 食事や歯みがきなど好きなタイミングで外せる | 生活スタイルの中で装着時間を守る自己管理が必要 |
ワイヤー矯正 | つけっぱなしで装着時間を気にしなくていい | イベントや写真撮影など、見せたくない時に外せない |
マウスピース矯正は装着時間を守る必要がありますが、逆に時間さえ守れば好きなタイミングで取り外せるのがメリット。
食べ歩きも飲み会も存分に楽しめて、歯みがきもいつも通りできます。
一方、ワイヤー矯正は治療が終了するまで取り外せないので、時間を管理する必要がなく面倒なことが苦手な方には利点かもしれません。
しかし、口元に注目されたくないシーンでも取り外せないのがデメリットです。
マウスピース矯正が面倒と感じる理由その2:飲食時は必ずマウスピースを外さなければならない
マウスピース矯正の場合、食事のときにマウスピースを外せば、好きなものを制限なくなんでも食べられます。
しかし、マウスピースを装着したまま飲食をすると、変形したり割れたりする原因になるため、装着したままでは食事ができません。
何かを飲むときにも基本的に外す必要があります。
ただし、「何もかもNG!」というわけではなく、水・無糖炭酸水・40℃以下の炭酸水はマウスピースをつけたまま飲んでも問題ありません。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
マウスピース矯正 | マウスピースを外せば好きなものをなんでも食べたり飲んだりできる | 食事だけでなくちょっとした間食・コーヒーやジュースを飲むときにも外す必要がある |
ワイヤー矯正 | 装着したままいつでも飲食が可能 | 挟まりやすい食材や繊維質・粘り気が強いものなど食べ物に制限がある場合も |
ワイヤー矯正は飲食のたびに外す手間はないものの、装置に食べ物が挟まるなど食事自体がしにくいのがデメリット。
硬いものや粘りが強いものを食べると装置がズレたり外れたりするケースもあります。
マウスピース矯正が面倒と感じる理由その3:外出先でマウスピースを着脱するときの配慮
自宅でマウスピースを着脱するときはとくに配慮の必要はないのですが、外出先では人目が気になります。
見ていて不快に感じる方もいるため、基本的にマウスピースの着脱はお手洗いやパウダールームなどでおこなうのがマナーです。
着脱できる場所探しが面倒とも言えますね。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
マウスピース矯正 | メニュー選びに気を遣わずになんでも食べられる 食事中の見た目を気にせず外食が楽しめる | 飲食のたびに着脱を繰り返すためタイミングをはかるのが難しい |
ワイヤー矯正 | 着脱や席をはずすための配慮が必要ない | 装置に食べ物が挟まりやすく、メニュー選びに気を使う |
マウスピース矯正なら好きなものを飲んだり食べたりできる一方で、着脱するたびに「周りの人を待たせているのでは…」と気が引けるのはデメリット。
目上の方との食事や、取引先で出されたお茶菓子に焦ることもあります。席をはずすタイミングを計るのは案外大変かもしれません。
ワイヤー矯正では、ワイヤーを歯の表面につける表側矯正の場合、装置に食べ物が挟まると目立ちやすく食後のチェックに気を使うこともあります。
マウスピース矯正が面倒と感じる理由その4:再装着する前に必ず歯磨きが必要
マウスピース矯正では、食事のたびに1セットのルーティンがあります。
マウスピースを外して洗浄 → 飲食 → 歯みがき → 装着
外出先で飲食するときにはとくに面倒と感じるポイントではありますが、清潔さを保つために必要な工程です。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
マウスピース矯正 | 装置を外した状態で歯みがきやフロスができて口腔ケアがスムーズ | 飲食のたびに着脱と歯みがきの手間がかかる 歯みがきセットの携帯がマスト |
ワイヤー矯正 | 治療前と変わらず食事→歯みがきの手順のみでOK | 歯みがきがしにくく磨き残しが起こりやすい |
着脱の手間はかかりますが、マウスピースを外せば歯みがきやフロスなどの口腔ケアが普段と同じようにできるのはメリットです。
オフィスでも出先でも食後の歯みがきを習慣化している方は多いとおもいますが、急いでいるときでもこのルーティンを省略できないとなると少し煩わしく感じるかもしれませんね。
また、歯列矯正では、口腔内の状態によっては「ディスキング(IPR)」という治療をおこなう場合もあります。
歯を移動するスペースをつくるためにエナメル質をわずかに削るものです。
ディスキングをすると歯と歯の間に隙間ができ、一時的に食べ物が詰まりやすくなるため、いつもより入念なケアが必要になります。
一方、ワイヤー矯正は歯みがきのタイミングは自由ですが、歯と装置の間に食べかすが残りやすくなります。
ワンタフトブラシやデンタルフロスなどを使って時間をかけて口腔ケアを行う必要があります。
マウスピース矯正が面倒と感じる理由その5:マウスピースを管理する必要がある
マウスピース矯正は、状況に応じて取り外せる快適さの一方で、マウスピースを外せば洗浄する手間と紛失のリスクが生じます。
毎日のケアと外出先での置き忘れには要注意です。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
マウスピース矯正 | 飲食のたびに洗浄・歯みがきをするため常に清潔さを保てる | 外したら再装着まで保管が必要、マウスピースケースも必携 |
ワイヤー矯正 | 洗浄の手間もなく紛失することもない | 外して丸洗いできず、汚れがとれにくい 歯みがきの手間がかかる |
「飲食店に置き忘れた!」との声が意外と多いマウスピース。
ティッシュやナフキンに包んでそのまま置き忘れてしまった、ということもあるようです。
外したマウスピースは、洗浄して必ずマウスピースケースに入れるよう習慣化するのが大切です。
ワイヤー矯正なら置き忘れや紛失のおそれはありませんが、食後には食べかすが挟まっていないかどうか、鏡でチェックすることが欠かせず、歯みがきにも時間がかかります。
少し面倒に感じてもマウスピース矯正に続ける価値がある理由
マウスピース矯正が面倒と感じる理由ばかりを見てきたので「やっぱりやめようかな…」と思った方もいるかもしれません。
でも、面倒な理由が「5つしかない」としたら、それをはるかに上回る価値がありそうだと思いませんか?
マイナスの要素を理解した上で、それでもマウスピース矯正をして「よかった」「最後まで続けよう」と思える理由もご紹介しますね。
だんだん慣れてきてあまり手間を感じなくなる
子どもの頃には「食事の後に歯を磨くだけでも面倒…」と感じていても、大人になって習慣化した今は、それほど手間とは思いませんよね。
マウスピース矯正中の自己管理も同じで、マウスピースを外す→食べる→歯を磨く→装着の流れを毎日続けていけばだんだん慣れていくものです。
1日の装着時間を守るのも同様で、スマホのアプリやリマインダーを活用してストレスがなくなったという方も多いです。
ただし、どうしても慣れずに治療の継続が難しいときには、通院しているクリニックで相談してみるのも一つの方法です。
歯科医師の判断によっては、ワイヤー矯正に切り替えられる場合もあります。
ただし、症状やクリニックの方針によっては、矯正装置の変更が難しい場合や追加料金がかかることがある点には注意しましょう。
歯並びがキレイになっていく喜びの方が大きい
マウスピース矯正は、確かに自己管理が必要です。
しかし、鏡の前で歯並びが整った自分の笑顔を想像してみてください。
「歯並びが気になって写真に映りたくない」「笑う時は必ず口を手で隠す」など、これまで長年感じていたコンプレックスが解消されたら嬉しいと思いませんか?
マウスピース矯正の治療が終われば、それから先の人生の方が長いですよね。
手間がかかったとしてもそれは一時的なことで、日々少しずつ理想の自分に近づいていく喜びを実感する患者様がほとんどです。
また人によっては「時間を決めて間食するようになりダイエットにもなった」「歯ブラシを持ち歩く習慣がついて口腔ケアの意識が高まった」など、毎日の生活にもいい影響があったと感じている方もいるようですよ。
メリットの方が大きいと感じるならマウスピース矯正はおすすめ!
マウスピース矯正は確かに面倒だと感じる部分があります。
自己管理できる人やバレずに矯正したい人にはおすすめですが、「休日は間食が多く装着時間を確保できない」「仕事が忙しくてマウスピースのケアをしている時間がない」など、ライフスタイルに取り入れるのが難しいケースがあるのも事実です。
しかし歯列矯正は、どんな装置を使ったとしてもそれぞれにメリット・デメリットがあります。
治療方法を選ぶときには、それぞれのメリットとデメリットをよく理解し、「これなら自分にも続けられそう」と感じるものを選ぶことがおすすめです。
ただし、マウスピース矯正が気になっていても、症状や口腔内の状態によってはワイヤー矯正をおすすめされる場合もあり、逆のパターンもあります。
まずは実際に歯科クリニックで歯並びを診てもらい、相談してみましょう。
あなたが感じている「めんどくさいから無理かも…」は今だけのもの。
将来のきれいな歯並びを目指して一歩踏み出してみませんか?
※本記事は2023年5月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。