マウスピースの洗浄方法は?正しいお手入れやおすすめ洗浄剤の選び方も解説!

マウスピース矯正の基礎知識

矯正用マウスピースの洗浄方法についてのお悩みは比較的多いように思います。

「正しいお手入れってどうすればいいの?」

「歯みがき粉を使って磨いてもいい?」

「マウスピースの洗浄剤はどれを買えばいい?」

多くの方が一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。

マウスピースは矯正歯科治療中の大切なパートナーです。

毎日お付き合いするものなので、正しく洗って気持ちよく使いたいですよね。

そこで今回は、矯正用マウスピースの正しい洗浄方法について解説していきます。

毎食後洗浄剤で洗わないといけないの?」外出先で歯ブラシがないときはどうしたらいい?

といった疑問にもお答えします。

また、マウスピース洗浄剤の選び方やおすすめ商品、うっかり使いがちな家庭にあるNGアイテムも紹介!

この記事を読めば、矯正用マウスピースの正しい洗浄方法がわかりますよ。

マウスピースの洗浄が大切な理由

せっかく歯並びをキレイにするなら、マウスピースもキレイに使って口内環境を清潔に保ちたいですよね。

マウスピースは毎日長い時間口の中に入れて過ごすものです。

お手入れを怠ると、細菌が繁殖したり、着色したり、口臭の原因となったりするばかりか、むし歯や歯周病の原因となることも……!

とくにむし歯や歯周病になってしまうと、矯正歯科治療は中断してそちらの治療を優先させなければならないこともあります。

歯並びがキレイになるのを楽しみに治療しているのに、むし歯や歯周病のために治療が遅れてしまってはもったいないですよね。

マウスピースは清潔を保つことが大切。

キレイなマウスピースでキレイな歯並びをめざしましょう!

マウスピースを洗うタイミングは?

マウスピースを洗うタイミングに厳密なきまりがあるわけではありませんが、次のようなタイミングだとルーティン化しやすくておすすめです。

  • 飲食時
  • 入浴時
  • 就寝前(歯みがき時)

とくに食事を摂るときや歯みがきの時間はマウスピースを外すので、外したついでに洗浄剤につけ置きしておく、ということもできます。

洗浄剤は毎日使わなければならないわけではありませんが、汚れの程度に応じて洗浄方法を工夫するとよいでしょう。

マウスピースの正しい洗浄方法

まずはマウスピースの正しい洗浄方法について4つ紹介していきます。

  1. 毎日のお手入れ
  2. 汚れやニオイが気になった時
  3. 簡単にしっかり洗いたい時
  4. 外出時の洗い方

マウスピースの汚れやシチュエーションに応じて使い分けてくださいね。

【毎日のお手入れ】水洗いし、毛の柔らかい歯ブラシで磨く

毎日の基本のお手入れは水洗いです。

ただ水で洗い流すだけではなく、歯ブラシを使って丁寧に磨いていきましょう。

複雑な形状をしているマウスピースですが、歯みがき粉は使わずに、歯ブラシを使ってすみずみまで磨きましょう。

毛の硬い歯ブラシを使うとマウスピースを傷つけてしまうおそれがあるので、毛の柔らかい歯ブラシを使うのがポイントですよ。

【汚れやニオイが気になるときに】マウスピース洗浄剤でつけ置きをする

マウスピースを使い続けていると、汚れやニオイが気になることがあります。

そんな時は、マウスピース用の洗浄剤でつけ置き洗いをしましょう。

洗浄剤はドラッグストアやスーパーなどで販売されているので、入手も簡単。

洗浄剤は必ずしも毎日使用する必要はありませんが、汚れやニオイが気になったときには便利ですよ!

おすすめのマウスピース洗浄剤はこちらで紹介しています。

【手軽&しっかり洗浄したいなら】超音波洗浄機を使用する

仕事で忙しいからお手入れは簡単にすませたい」「すみずみまでしっかりと汚れを落としたい

という方には超音波洗浄機を使う方法がおすすめです。

超音波洗浄機は、超音波によって中の水を振動させ、発生した気泡が破裂した時の衝撃波で汚れを浮き上がらせる機械です。

メガネや腕時計、指輪などの洗浄に使われることで知られていますが、実はマウスピースの洗浄にも使えるんですよ。

ボタンひとつで目に見えない細かな汚れも落とせるので、毎日使ってもいいですし、汚れが気になった時だけ使うのもいいでしょう。

ドラッグストアや家電量販店などでも販売されており、種類も豊富で、タイマー機能が付いていたり、周波数を調節出来たりするものもあります。

歯科クリニックによっては歯科専用の超音波洗浄機でマウスピースを洗ってくれるところもあるので、気になる方は通院中のクリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

【外出先でのお手入れ】水道水でやさしく手洗いをする

マウスピース矯正は痛いのか

外出先で食事をした時に、歯ブラシも洗浄剤も持っていない、ということもありますよね。

そのような時は、水道水でやさしく手洗いをするだけでもいいでしょう

ただし、指に力を入れてゴシゴシ洗ってしまうと、マウスピースが破損してしまうおそれがあります。

指でマウスピースを洗う時は、やさしく、力を入れないように注意してくださいね。

マウスピース洗浄剤は家庭にある重曹や入れ歯洗浄剤で代用できる?

マウスピース用の洗浄剤の代わりに、入れ歯用洗浄剤を使ってもいいのでは?

と思った方はいませんか?

どちらも口腔内に装着するものを洗浄するので、代用できそうなイメージがあるかもしれませんね。

しかしマウスピース用の洗浄剤の代わりに入れ歯用洗浄剤を使うのはおすすめできません。

なぜ使えないのか、その理由と代用しがちなNGアイテムをくわしく見ていきましょう。

入れ歯専用の洗浄剤は避けよう

入れ歯洗浄剤

入れ歯用の洗浄剤は、マウスピースには洗浄力が強すぎる場合があります。

洗浄力が強すぎるとマウスピースの強度が落ちてしまう可能性があるため、なるべく避けたほうが無難です。

マウスピース矯正ブランドや歯科クリニックによっては入れ歯用の洗浄剤をマウスピースに使用できると発信しているところもありますが、入れ歯用洗浄剤はあくまでも入れ歯専用の製品です。

矯正用マウスピースのために開発されたものではないため、マウスピースの洗浄に推奨されているわけではないことを理解しておきましょう。

ただし、商品によっては入れ歯用洗浄剤でもマウスピースに使用可能と表記されているものもあります。

入れ歯用洗浄剤を代用として使いたい場合は、必ず説明書を読んで、マウスピースに使えるかどうかを確認しましょう。

なお、マウスピース用ではない洗浄剤を使いたい場合や、使用によってマウスピースに異常が見られた場合は、すぐに通院中のクリニックの歯科医師に相談することをおすすめします。

代用しがちなNGアイテム

重曹

ここでは、マウスピース洗浄剤の代用品として使われがちな物を紹介していきます。

うっかり使ってしまわないように注意しましょう。

代用NG

  • 歯みがき粉
  • 重曹
  • 食器用洗剤
  • マウスウォッシュ

これらは私たちにとって身近な日用品ですが、基本的にはマウスピース洗浄剤の代用品としては推奨できません。

歯みがきや重曹には研磨効果があることから、マウスピースを傷つけてしまう可能性があります。

傷に雑菌が入り込んで繁殖すると、口臭やむし歯、歯周病などの原因となることも……!

食器用洗剤やマウスウォッシュは歯科クリニックによっては使用を勧めている場合もありますが、自己判断で使うのではなく、使用前に歯科医師に相談することをおすすめします。

マウスピース洗浄剤の選び方とおすすめ3選

矯正用マウスピースの洗浄には、マウスピース洗浄剤を使うのが理想です。

マウスピース洗浄剤の選び方とともに、おすすめの商品を3つ紹介するのでぜひ参考にしてくださいね!

なお、洗浄剤は除菌効果が大切です。

こちらで紹介するマウスピース洗浄剤はすべて除菌率が99.9%の商品なので、マウスピースの洗浄に適しているうえに、お口の中を清潔に保ちやすい点からもおすすめです。

洗浄剤はライフスタイルに合わせて選ぼう

洗浄剤には、タブレットを水に溶かしてマウスピースを浸けておく「つけ置きタイプ」と、スプレーや泡を吹きかけて手軽に洗浄できる「スプレー/泡タイプ」があります。

どちらが使いやすいかは使うタイミングによって異なるため、それぞれの特徴を理解してから購入するとよいでしょう。

つけ置き錠剤タイプ

水の中にタブレットを溶かし、その中にマウスピースを入れてつけ置きします。

洗浄時間は商品によりさまざまですが、食事前などマウスピースを外したタイミングで浸けておくのに便利です。

また、すみずみまでしっかりと汚れやニオイを落としたい時にもおすすめ。

つけ置きが終わったら水で洗浄成分をしっかりとすすいでから装着します。

泡・スプレータイプ

泡やスプレータイプは、洗浄液を作る手間がかからないのが魅力です。

外出先でも、汚れやニオイが気になったらシュッと吹きかけて洗浄できますよ。

洗浄が終わったら水ですすいで装着できますが、汚れが気になるようならブラッシングをしてもいいでしょう。

放置時間が数分程度と短いものも多く、人と会う前の口臭対策としても便利です。

おすすめ1:スッキリデント 矯正用リテーナー・マウスピース洗浄剤

洗浄タイプつけ置き
洗浄時間5分
内容量2.8g×108錠
価格726円

酵素と漂白洗浄成分を配合した、口腔内に装着する矯正装置のために作られた洗浄剤です。

5分でつけ置きを完了できますが、汚れが気になる場合はさらに長く浸けておくこともできますよ。

マウスピースはもちろん、治療終了後に装着するリテーナー(保定装置)にも使用可能。

スッキリとしたミントの香りで爽やかな使い心地です。

おすすめ2:パーシャルデント マウスピース洗浄剤

洗浄タイプつけ置き
洗浄時間5分
内容量2.6g×48錠
価格660円

矯正用マウスピースにも入れ歯にも使える洗浄剤です。

酸素系漂白剤が配合されており、目に見えない雑菌もしっかり除去します。

5分でつけ置きを完了できますが、汚れやニオイがとれない場合は、洗浄液を歯ブラシにつけて磨くこともできます。

おすすめ3:ディープクリーン シュッシュデント 部分入れ歯用洗浄剤 ミニサイズ

洗浄タイプ
洗浄時間5分
内容量80ml
価格実勢価格:500円

携帯しやすいミニサイズで、外出時や勤務先でのお手入れに便利です。

汚れが気になったら泡をスプレーして5分おくだけ。

こすらなくても使えますが、念入りに洗いたい時には歯ブラシで磨くこともできます。

バッグの中に歯ブラシ・コップと一緒に常備しておけば、外出先でもマウスピースの清潔を保つことができますよ。

【番外編】100均でお手頃価格で入手できることも!

店舗によりますが、マウスピース洗浄剤は100均でも入手可能です。

「いろいろ使い比べてみたい」「いつものを切らしてしまったので代用できるものが欲しい」

というときは、100均の洗浄剤を試してみてもよいでしょう。

ただし、マウスピースの種類や素材によっては100均の洗浄剤が使えない可能性もあります。

購入前に通院中のクリニックに相談することをおすすめします。

マウスピースの洗浄時に注意すべきこと

マウスピースの洗浄にあたっては、いくつか注意したいことがあります。

  1. 念入りなすすぎと正しい保管
  2. 洗浄時間を守る
  3. 40℃以上のお湯を使わない

正しくマウスピースを使うためにも、ぜひこの3つは守ってくださいね。

1. しっかりとすすぎ、すぐに使用しない場合は適切に保管する

洗浄剤で洗った後はしっかりとすすいで洗浄成分がマウスピースに残らないようしましょう。

食事の前などですぐにマウスピースを装着しない場合は、専用ケースに入れて正しく保管することが大切です。

注意したいのは、マウスピースには「ハードタイプ」「ソフトタイプ」があり、それぞれ保管方法が異なる点です。

ハードタイプは乾燥すると割れてしまうことがあるため、水に浸けたり、濡れた布で包んだりしておく必要があります。

ソフトタイプは濡れたままだと細菌が繁殖するおそれがあります。洗浄後はよく乾かしてから専用のケースに保管してください。

なお、マウスピースはハードタイプもソフトタイプも見た目に大きな違いはないため、自分が使っているマウスピースがどちらのタイプなのかわからない、という場合もあります。

「私のマウスピースはどっちかな?」

と思ったら、通院中のクリニックに確認してみてくださいね。

2. 洗浄剤の使用時間はきちんと守る

マウスピース洗浄剤は説明書に洗浄時間が書いてあります。

「長く浸けておけばしっかり洗えるかも」

と思って説明書の時間を超えて使うと、マウスピースが変形してしまうおそれがあります。

洗浄剤を使うときは、かならず明書に記載されている洗浄時間を確認し、長く浸けすぎないように注意しましょう。

また、矯正用マウスピースは、1日のうち大半の時間を装着したまま過ごす必要があります。

※装着時間はブランドにより異なります。

洗浄のためにマウスピースを長時間外していると矯正効果を得にくくなってしまうので、短時間で洗浄できるものが便利です。

3. 熱湯や40℃以上のお湯に浸けない

マウスピースを熱湯や40℃以上のお湯に浸けると、変形するおそれがあります。

マウスピースのブランドによって素材が異なるため、ひとくくりに何℃以上が危険ラインということは難しいのですが、問題ないとされているのは一般的には40℃までが目安です。

マウスピースを洗う時やつけ置きをする時は、常温の水道水を使ってやさしく洗うようにしてください。

なお、洗浄の温度については歯科医師によっても見解が異なることもあるため、心配な方は通院中のクリニックに確認しておくと安心です。

マウスピースの清潔は日々の洗浄がカギ!正しくお手入れをしてキレイを保とう

歯科矯正中の女性笑顔

マウスピースの洗浄は、お口の中を清潔に保つために必要なケアです。

洗浄を怠ってしまうと、細菌が繁殖して口臭の原因となったり、むし歯や歯周病を発症したりすることもあるため、毎日正しいお手入れを続けることが重要

今回はマウスピースの正しい洗浄方法をお伝えしましたが、次の4つの方法のなかから汚れやタイミングに応じて使い分けるといいでしょう。

  1. 水洗い+柔らかい歯ブラシで磨く
  2. マウスピース洗浄剤でつけ置き
  3. 超音波洗浄機で洗う
  4. 水道水で手洗い

たまに「家庭にある歯みがき粉や重曹で洗浄する」という話を耳にしますが、歯みがき粉も重曹も研磨効果があり、マウスピースを傷つけてしまう可能性があるのでおすすめできません

食器用洗剤やマウスウォッシュは、マウスピースの素材や歯科医師の見解によっては使用を勧めている場合もあるので、使いたい場合は事前に歯科医師に確認しておくと安心です。

マウスピースを毎日洗うのは、最初は手間がかかるように感じるかもしれませんが、マウスピースはキレイな歯並びをめざすための大切なパートナーです。

あなたも毎日のお手入れを習慣にして、気持ちの良い矯正生活を始めませんか?

 

※本記事は2024年4月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
※掲載している料金はすべて税込み価格です。

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