Eラインとは?理想の横顔になる方法とバランスが悪くなる原因
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「Eライン」とは、鼻先と顎先を結んだ線のことを指し、美しい横顔を作る要素のひとつです。
この記事では、理想的なEラインの条件やセルフチェックの方法と合わせ、Eラインを美しく整える方法について解説していきます。
Eラインとは

Eラインとは鼻先から顎先を結んだラインのことで、唇がこのライン上またはやや内側にあると、理想的な横顔とされています。
正式にはエステティックラインと呼ばれ、美容や歯科の分野では、横顔の美しさや口元のバランスを評価する際に用いられる基準として用いられています。
このEラインが整っている状態が、横顔美人と呼ばれるための重要なポイントとなります。
日本人でEラインが整っている割合
日本人全体の中で「Eラインが整っている」人の割合について、正確な公式統計はありません。
当院の見解では、日本人の骨格的特徴(鼻が低い傾向など)や、厚生労働省の調査データに基づく不正咬合の現状を踏まえ、その割合は3割から5割程度ではないかと推察しています。
そもそもEラインは1954年にアメリカの歯科矯正医であるロバート・リケッツによって欧米基準で提唱されたもの。
日本人は出っ歯やガタガタなど口元が前に出やすい割合が高いため、欧米基準の理想的なEラインを持つ人は少ないと考えます。
Eラインのセルフチェック方法

Eラインの簡単な確かめ方は、人差し指や定規を使い、鼻先と顎先に当ててチェックできます。このとき、上下の唇が指や定規に軽く触れるか、まったく触れない状態であれば、理想的なEラインに近いといえます。
もし唇が指を強く押し出すようであれば、口元が前に出ている(口ゴボ)可能性が考えられます。ただし、これはあくまで目安なので、詳細な診断は専門医に相談しましょう。
Eラインを整える2つの選択肢
Eラインを整えるためのアプローチは、大きく分けて美容整形と矯正治療の2種類があります。
鼻や顎の形を直接変える整形に対し、歯列矯正は歯並びや噛み合わせを改善することで口元全体を自然に引っ込め、Eラインのバランスを整えます。
もしもあなたのEラインの乱れが口元の突出感が関係している場合、無理なく自然な横顔を目指す上で歯科矯正治療は非常に有効な解決策となります。
きれいな口元を目指したい人は、ぜひ歯並びやお口の専門家である歯科医師に相談してみてください。
理想のEラインができない原因診断

唇が線から大きく出ている、あるいは引っ込んでいるなど、セルフチェックで自分のEラインのバランスが崩れていると感じた人も多いでしょう。
「私のEラインがきれいにならない原因は、どこにあるんだろう?」
と気になってしまいますよね。
きれいなEラインにならない5つの原因について、解説していきます。
Aタイプ:鼻が低い
鼻先・鼻全体が低いと、口元が前に出てしまうEラインになります。
歯並びや顎の位置に問題がない場合には、鼻の低さがEラインに影響している可能性が高いでしょう。
Bタイプ:口元が出ている(口ゴボ)
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上下の前歯が前方に突き出している「出っ歯」の状態だと、横を向いたときに唇が前に出てしまいます。
口元がもこっと出ているシルエットは「口ゴボ(くちごぼ)」とも呼ばれ、Eラインのバランスが崩れる原因になりがちです。
医学的には以下に分類され、先天的な要因と後天的な要因があります。
- 上顎前突(じょうがくぜんとつ)
- 下顎前突(かがくぜんとつ)
- 上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)
顎が小さい、歯が大きいなどは先天的な要因で、遺伝によるものです。
幼少期のおしゃぶり期間が長かった、口呼吸をしているなど、習慣によるものは後天的な要因とされます。
Cタイプ:顎が出ている (しゃくれ・受け口)
受け口(しゃくれ)もEラインのバランスが崩れる要素で、
- 反対咬合(はんたいこうごう)
- 下顎前突
のどちらかの症状に分類されます。
「反対咬合」は、下の前歯が上の前歯より前に出てしまっている状態です。
一方で、下顎が前に出ている骨格の場合には、「下顎前突」となります。
受け口は、遺伝的な要因のほか、永久歯が生えるタイミングで前歯の位置がおかしくなってしまうなど後天的な要因も考えられます。どちらにしても、受け口は下唇が前に出ている状態です。
そのため横を向いたときに、線が唇から出てしまうタイプのEラインになるケースが多くあります。
Dタイプ:顎が後退している
Eラインを見て「唇が前に出ている」と思っても、実は顎の小ささが原因となっているケースもあります。ただし、顎の小ささは歯並びにも影響するため、顎が小さいことだけがEラインのバランスを崩している原因とは言い切れません。
顎が小さいために歯並びが悪くなり、結果的にEラインのバランスを崩しているなど、いくつかの要因が重なっているケースもあります。
Eタイプ:加齢に伴う影響など
Eラインは、加齢に伴う影響によってバランスを崩すこともあります。
たとえば加齢による骨量の減少で顎が小さくなったり、前歯が外側に傾いてきたりなど、「昔とは変わった」と思う場合には、加齢が影響しているかもしれません。
いま理想のEラインをめざす人が増えている理由

美しさの基準は人それぞれとはいえ、「やっぱり私も理想のEラインになりたい!」と思うのは素直な気持ちですよね。
SNSや雑誌で「Eライン」という言葉を見かけることも多くなりました。
理想的なEラインを手に入れた自分を想像するとワクワクしてきますが、なぜ、こんなに理想のEラインを目指す人が増えているのでしょうか?
横顔は意外と見られているという事実

スキンケアやメイクをするときに、一番強く意識するのは正面から見た顔ですよね。
一方で「横顔も意識したケアをしている」と自信を持って言える人は、意外と少ないのではないでしょうか。
カネボウ化粧品が行った美意識調査(※)では、「普段から横顔を意識したケアをしている」と答えた一般女性は、42.0%しかいませんでした。「横顔に自信がある」と答えた一般女性は、わずか6.0%です。
しかし「他人の横顔をチェックしている」と答えた一般女性は、なんと78.0%という結果に!
つまり横顔は、自分が思っている以上に他人から見られている部分なんです。

グラフは、株式会社カネボウ化粧品「30代のモデル女性100名と一般女性100名に聞く美意識調査」をもとに、独自に作成しています。
※株式会社カネボウ化粧品調べ
調査時期:2018年8月31日(金)~9月4日(火)
調査方法:インターネット調査
調査対象:30代のプロのモデルの女性100人、30代の働く女性100人
「たしかに、私も人の横顔を見ちゃうかも……」
と感じる人も多いのではないでしょうか?
実は見られていると分かると、横顔への意識も高まりますよね。
顔の下半分の印象が顔全体の印象を決めるカギ

目や鼻などの細かいパーツ、肌の状態など、顔の美しさを作る要素にはさまざまなものがあります。
どのポイントを大事にするかは人それぞれですが、「顔全体の印象」には、実は顔の下半分が大きく影響すると知っていましたか?
「マスク美人」という言葉が流行ったように、顔の下半分で印象が変わったと感じた経験がある人は多いでしょう。
顔の下半分を整えるだけで、今よりももっと「美人」「かわいい」といった印象を強く与えることができるかもしれません!
そして顔の下半分の印象を大きく左右するのは、やはり口元。
直接Eラインに影響しなかったとしても、口元のメイクや歯並びを整えることは、つまり顔全体の印象を変えていくことでもあるんですよ。
Eラインを美しく整える方法をおさらい

Eラインを美しく整える代表的な方法には、「美容整形」と「歯列矯正」があります。
それぞれの特徴をくわしく解説します。
美容整形
歯並びではなく、顎周りや唇の軟組織(皮膚や筋肉)の厚みなどが影響しているケースでは、Eラインを整えるために美容整形が必要な可能性もあります。
たとえば下唇の厚みが不足している場合には、定期的なヒアルロン酸注入をしていくこともそのひとつ。
また、鼻の高さを変える美容整形でも、Eラインを美しく整えられるでしょう。
Eラインの作り方についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
歯列矯正

出っ歯や受け口など、歯並びが原因でEラインのバランスが崩れている場合には、矯正歯科治療で歯並びを治すことによって、Eラインを整えられる可能性が高いです。
矯正歯科治療というとワイヤー矯正を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、目立ちにくい透明なマウスピースを使った方法もあります。症状によって適応可能な治療方法は変わりますが、歯並びが整うことと、美しいEラインを手に入れることを同時にめざせるのは、歯列矯正を受けるメリットと言えるでしょう。
キレイなEラインを目指す歯列矯正については、こちらの記事でくわしく解説しています。
実際に歯列矯正でEラインが整った症例
横顔のコンプレックスの背景には、出っ歯や口ゴボといった歯並びの問題が潜んでいます。
矯正治療は、歯を適切な位置に動かすことで、顔のバランスとEラインを根本から改善することが可能です。
当院で口元を改善し、美しいEラインを手に入れられた実際の症例をご紹介します。

・治療内容:審美ワイヤー矯正
・治療費用:598,000円(税込657,800円)
・治療期間:約2年3ヵ月
・再診料:44,000円(8回)
・追加治療:抜歯 8,800円(1本)
※抜歯は患者様のご要望や症状により医師の判断のもと行われる追加治療です。
【主なリスク】痛み・歯根吸収・歯肉退縮・虫歯・後戻り

・治療内容:ブラーバ矯正(裏側矯正)
・治療費用:698,000円(税込767,800円)
・治療期間:約8ヵ月
・再診料:49,500円(9回)
・追加治療:IPR・ATT(全て再診料に含まれる)
※IPR・ATTは患者様のご要望や症状により医師の判断のもと行われる追加治療です。
【主なリスク】痛み・口内炎・発音しずらい・後戻り
※症例に関するお問い合わせ、全体にかかる注記はこちらをご確認ください。
※矯正治療に関するリスク・副作用はこちらをご確認ください。
Eラインを整えるなら歯列矯正がおすすめ

「Eラインを整えたいけれど、整形には抵抗がある」という方には、矯正治療がおすすめです。
横顔のコンプレックスが歯並び由来の場合、歯列矯正が理想のEラインへの近道。美容整形がパーツを調整するのに対し、歯科矯正治療は無理なく顔全体に調和した横顔と、正しい噛み合わせという一生モノの健康が同時に手に入ります。
美しいEラインと健康、その両方を叶えたいなら、ぜひ矯正をご検討ください。
【無料検診について】
※予約完了画面でLINE友達登録を頂くと、トーク画面で初回検診無料クーポンをお送りします。初回検診ご来院時にご提示ください。
※会計時にクーポンをご提示頂けなかった場合は、通常の初回検診3,300円~5,500円が発生しますのでご注意ください。
※LINE友だち追加の有無に関わらず「予約日の前日・当日のキャンセル」「無断キャンセル」はキャンセル料3,300円~5,500円が発生します。
【矯正歯科治療の注意事項】
・自費診療(保険適用外)となります。
・治療の効果や痛みの感じ方、歯の動く期間には個人差があります。
・症状が強い場合、歯科医師の判断のもと矯正治療以外の治療の併用を推奨する場合があります。また、骨格に問題がある歯並びは、矯正歯科治療のみでは修正が困難な場合があります。
【ワイヤー矯正・裏側矯正のリスク・副作用】
治療中の違和感や痛みの可能性、症状により抜歯やIPRが必要な可能性、むし歯・歯肉炎・歯周病・歯根吸収・歯肉退縮・歯髄壊死・口腔粘膜の傷・歯の骨性癒着・顎関節症を治療中に引き起こす可能性、矯正治療後の保定不十分による後戻りの可能性、装置による傷や口内炎の可能性
【マウスピース矯正のリスク・副作用】
治療中の違和感や痛みの可能性、症状により抜歯やIPRが必要な可能性、むし歯・歯肉炎・歯周病・歯根吸収・歯肉退縮・歯髄壊死・口腔粘膜の傷・歯の骨性癒着、顎関節症を治療中に引き起こす可能性、ブラックトライアングルが生じるリスク、1日20時間以上のマウスピース型矯正装置の装着が必要、治療中一時的に噛み合わせに不具合をきたす可能性
【症例全体にかかる注記・矯正治療費用に関する補足】
※掲載している症例写真は患者様の許可を得て掲載しています。
※症例写真に掲載されている情報は、治療回数を元に最新の料金を、期間は実際にかかった治療期間を記載しています。
※矯正治療費用には、矯正基本料金以外に、初回検診料3,300円~5,500円(税込)および来院1回につき3,300円~5,500円円(税込)の再診料、リテーナー費用22,000円~44,000円(上下・税込)が別途発生します。
※治療中は約6~8週間ごとにご来院いただきます。来院回数は歯科医師の判断により異なる場合があります。
※患者様のご要望や症状により医師の判断のもと追加治療(抜歯、IPR、顎間ゴムなど)を行う場合もあります。治療内容により異なりますので、詳細はクリニックにてご確認ください。
症例写真に関するご不明点やご質問がありましたら、メールにてお問い合わせください。
support@dd-dentalclinic.jp
※本記事は2025年10月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
1999年より都内矯正認定医のクリニックに勤務し、矯正とインプラントを中心に臨床に従事。
2002年都内新宿区にて開業、様々な矯正治療を取り入れマウスピース矯正も20年以上実践。
その後都内に4医院、九州に1医院を展開。
2023年より全国16医院の矯正歯科クリニックの総合監修、指導を行う。






