インビザラインとワイヤー矯正どっちを選ぶべき?費用・期間・仕上がり比較
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「歯列矯正をしたいけど、インビザラインとワイヤー、どっちがいいのか迷ってしまう」という声を聞くことがあります。
少し前まで歯列矯正といえばワイヤー矯正が主流でしたが、近年では装置が目立ちにくいマウスピース矯正のインビザラインも人気が高まってきています。
営業や接客の仕事をしている方にとって、人目が気になりにくいインビザラインのマウスピ―スは魅力ですよね。
一方で、歯科医師が装置を細かく調整してくれるワイヤー矯正も根強い人気があるので、なかなか捨てきれないかもしれません。
この記事は、そんなあなたに知ってほしい、6つの比較ポイントをわかりやすく解説しています。
あなたが優先したいのは費用?それとも見た目?
ひとつひとつチェックして、あなたに合った治療法を選びましょう!
インビザラインとワイヤー矯正どっちがいいの!?
歯列矯正の方法をネットで調べていると、よく「メリット」「デメリット」について書いてありませんか?
でも、それだけでは良し悪しはわかりにくいですよね。
まずはインビザラインとワイヤー矯正それぞれの特徴を見てみましょう。
そのあとで比較ポイント6つを紹介します!
インビザラインの特徴
インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピース矯正ブランドです。
1999年の提供開始以来、世界各国にシェアが広がり、今では世界で1700万人以上(※1)の実績を積んだマウスピース矯正のパイオニア的ブランドとなっています。
インビザラインには5つのパッケージがあり、全顎矯正・部分矯正どちらにも対応していることも特徴です。
いずれも透明に近いマウスピースを装着して力をかけ、歯を動かす治療ですが、それぞれで治療できる歯列の範囲や使用できるマウスピースの枚数などが異なります。
たとえば、「コンプリヘンシブ」は重度の症状まであらゆるお悩みに対応しており、5年以内であればマウスピースの使用枚数に制限はありません。
「Go」は上下20本の前歯を中心とした治療で、マウスピースの上限は20枚です。
治療範囲や対応できる症状が限定的なため、全顎矯正のほかのパッケージと比べると、治療費用や期間を抑えやすいシステムです。
また、マウスピースは食事や歯みがきのときには外せます(※2)が、再装着の前に歯みがきと洗浄が必要です。
さらに、歯科医師から指示された通りの時間は装着したまま過ごすため、毎日装着時間を確認したり、マウスピースを洗浄したりといった自己管理が必要な治療法です。
※1:2023年12月末時点における「インビザライン・システム」および「インビザライン Goシステム」の合計
※2:マウスピースは1日20時間以上の装着が必要です。
ワイヤー矯正の特徴
ワイヤー矯正は、歯の表面に「ブラケット」という小さな装置を取り付け、そこにワイヤーを通して歯を動かす治療です。
使用するワイヤーは形状記憶合金で、あらかじめ歯科医師によって曲げられており、ワイヤーが元に戻ろうとする力を利用して歯に力をかけていきます。
適応範囲が広く、軽症~重症までさまざまなお悩みに対応できる点は大きな魅力でしょう。
ただし、定期的に歯科医師が手作業でワイヤーを調整しながら歯を動かしていくため、歯科医師の経験や技術が重要となる治療法です。
なお、ワイヤー矯正には3つの種類があります。
表側矯正
歯の表側にブラケットやワイヤーなどの矯正装置を装着する治療方法です。
適応範囲が広く、舌が装置に触れて発音しにくくなることもありません。
裏側矯正
歯の裏側に矯正装置を装着する治療方法です。
舌が装置に触れやすいため、発音しにくくなるケースがあります。
目で直接確認しにくい歯の裏側に装置を装着するので、歯科医師にとっては難易度が高く、技術料が高額になる傾向があります。
ハーフリンガル矯正
裏側矯正と表側矯正を組み合わせた治療方法です。
装置が目立ちやすい上の歯を裏側矯正、見た目が気になりにくい下の歯は表側矯正で治療するため、目立ちにくく、裏側矯正より費用を抑えやすいという、ワイヤー矯正のいいとこどりの方法です。
悩んだときに比較すべき6つのポイント
インビザラインにもワイヤー矯正にも魅力的な点があります。
「どっちを選んだらいいの?」と悩んでしまうかもしれませんが、選ぶときは次の6つを基準にするとよいでしょう。
これら6つを比較し、自分にとって優先度の高い順に並べてみると、あなたに合った治療法が見えてきますよ!
①費用の比較:インビザラインとワイヤー矯正どっちが安い?
費用は多くの方が気になるところですよね。
「歯列矯正は100万円ぐらいかかるって聞いた」「予算より高かったらどうしよう」と不安に思っている方もいるかもしれませんが、治療範囲によっても費用の目安は変動します。
◆ インビザラインには全部で5つのパッケージがあります。それぞれのパッケージの費用をくわしく解説した記事もあるので、あわせて読んでみてくださいね。
②期間の比較:インビザラインとワイヤー矯正どっちが早い?
「いつまでに治療を終わらせたいか」も重要なチェックポイントです。
とくに就活や結婚式を控えている方、転勤の予定がある方は、治療期間も確認しておきましょう。
◆ インビザラインの治療期間についてさらにくわしく解説した記事もあるので、こちらもぜひ読んでみてくださいね!
③痛みの比較:インビザラインとワイヤー矯正どっちが痛い?
「歯列矯正は痛い」というイメージがあるかもしれませんが、結論からいうと、歯列矯正はどの方法を選んでも多少の痛みをともなうのが自然です。
なぜなら、歯が動く時には歯の周りに炎症が起こったり、痛みの原因物質が作られたりするからです。
とくに歯列矯正を始めて間もないころや、インビザラインで新しいマウスピースに交換したばかりのころ、ワイヤー装置を調整したばかりのころなどは、歯が大きく動くため、比較的痛みを感じやすいでしょう。
また、編集部で調査したところ、次のように感じる方が多いようです。
痛みの感じ方には個人差がありますが、インビザラインでは、痛みというより、マウスピースの装着による違和感をおぼえる方が多いようです。
一方のワイヤー矯正は、ワイヤーを装着したことによる痛みや歯が動くことに伴った痛みを感じる方が多いようです。
また、マウスピース矯正ではワイヤー矯正よりも歯をゆっくり動かすため、痛みを感じにくいとも言われています。
いずれも痛みは数日程度で落ち着いてくることが多いので、それほど心配しなくてもいいでしょう。
ただし、痛みが続くなどして不安な方は、歯科医師に鎮痛剤の処方や装置の調整などを相談することもひとつの手です。
◆ 歯列矯正中の痛みについてもっとくわしく知りたい方は、インビザラインの痛みを解説した記事もあります。あわせて読んでみてください。
④見た目の比較:インビザラインとワイヤー矯正どっちが目立たない?
「歯列矯正はやりたいけど、人目が気になる」という方には、インビザラインのほうが向いているかもしれません。
歯列矯正は長い時間をかけて行うものなので、見た目も大事ですよね。
違いをまとめると、次のようになります。
インビザラインは歯列矯正中であることがほとんど気づかれないほど自然な見た目です。
一方のワイヤー矯正は、目立ちやすいイメージがあるかもしれませんが、じつは裏側矯正やハーフリンガル矯正にすることで見た目を目立ちにくくすることが可能なんですよ。
⑤仕上がりの比較:インビザラインとワイヤー矯正どっちがキレイになる?
せっかく歯列矯正をするなら、満足できる歯並びをめざしたいところですが、仕上がりは「どっちを選ぶか」で決まるものではありません。
歯列矯正の仕上がりに影響するのは、「治療範囲」です。
歯列矯正には、前歯を中心に治療する「部分矯正」と、歯列全体を治療対象とした「全顎矯正」があり、症状に合わない治療法を無理に進めると、満足できない仕上がりになってしまうリスクがあります。
それぞれの治療範囲は次のようになります。
インビザラインもワイヤー矯正も、幅広い症状に対応しています。
インビザラインを選ぶ場合は、自分の症状に合ったパッケージかどうかをチェックしておくとよいでしょう。
⑥歯磨きのしやすさ比較:インビザラインとワイヤー矯正お手入れが簡単なのはどっち?
ワイヤー矯正は、歯ブラシがワイヤーに引っかかってデンタルケアがしにくいかもしれません。
矯正中にむし歯や歯周病ができてしまうと、歯列矯正を中断してむし歯・歯周病の治療をしなければならなくなることもあるため、歯列矯正中は丁寧な歯みがきが大切です。
インビザラインのようなマウスピース矯正なら、お口のすみずみまでお手入れがしやすいですよ。
インビザラインは食事と歯みがきのときにはマウスピースを外せるのが魅力です。
ただし、うっかりマウスピースを装着したままコーヒーやワインなどを飲んでしまうと、歯にトラブルが起きて思わぬ出費につながってしまうことも……!
◆ インビザラインをする人が気を付けなければならない飲み物について解説した記事もありますよ。ぜひこちらもチェックしてみてください!
おすすめはどっち?インビザラインとワイヤー矯正のメリット・デメリット
インビザラインにもワイヤー矯正にも、メリット・デメリットがあります。
それぞれを比較してみると、あなたに合っている治療法が見えてきますよ。
インビザラインのメリット・デメリット
マウスピース矯正のパイオニア的ブランドであるインビザラインには、次のようなメリットとデメリットがあります。
<メリット>
- 矯正装置がほぼ透明のため、目立ちにくい
- ワイヤー矯正より痛みを感じにくい
- 食事や歯みがきの時に自分で外せる
- 治療開始前の3Dシミュレーションで段階的に治療を進めることができ、歯科医師の調整が必要ないので通院回数が少ない
<デメリット>
- 症状によっては適応とならない
- マウスピースの洗浄や装着時間の自己管理が必要
◆ インビザラインをご検討中で、治療法の詳細やお手入れ方法が気になる方は、詳しく解説した記事をご覧ください。
こんな人にはインビザラインがおすすめ
インビザラインがおすすめなのは、次のような人です。
ワイヤー矯正のメリット・デメリット
日本で昔から広く一般的に行われてきたワイヤー矯正には、次のようなメリットとデメリットがあります。
<メリット>
- 矯正装置の自己管理が必要ない
- さまざま症状に対応できる
- 歯科医師による矯正装置の細かな調整が可能
- マウスピース矯正より費用を抑えやすい
<デメリット>
- ワイヤー装置が目立ちやすい
- ワイヤー装置が口の中にあたって口内炎ができることがある
なお、最近では、見た目に配慮した目立ちにくい白色に塗装したワイヤーもあります。
ワイヤー矯正を希望する方で見た目が心配な方は、歯科クリニックに相談してみるとよいでしょう。
こんな人にはワイヤー矯正がおすすめ
ワイヤー矯正がおすすめなのは、次のような人です。
◆ ワイヤー矯正にはいくつかの種類があります。わかりやすく解説した記事をご用意していますので、検討中の方はぜひ読んでみてください。
どうしても迷うときは両方の治療ができるクリニックで相談を!
インビザラインにもワイヤー矯正にも、メリット・デメリットがあり、「どっちがいいの?」と迷っている方は多いかもしれません。
本記事では、ぜひ比較しておきたい6つのチェックポイントを紹介しました。
いずれも大事なポイントなので、じっくりと比較して、あなたに合った方法を選んでくださいね。
なお、インビザラインを希望していても、症状によっては適応外となってしまう方もいます。
そのような場合は、前半はワイヤー矯正で治療し、インビザラインが可能なところまで治療が終わったらインビザラインに切り替えるという方法もありますよ。
ワイヤー矯正もインビザラインもおこなっているDDデンタルクリニックでは、患者様のご希望を大切にし、症状に合った治療計画を提案しています。
迷いや不安があれば、なんでもお気軽にご相談くださいね。
※本記事は2025年1月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
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