歯並びが悪い原因とリスク|見た目や健康面の影響から治療法までやさしく解説
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目次
歯並びが悪いと、人前で笑ったり写真を撮ったりするのが苦痛になりませんか?
ひとくちに歯並びが悪いといっても、その症状はじつにさまざま。
まずはあなたがどのような歯並びのタイプなのかを知るところから始めてみましょう。
また、歯並びが悪くなってしまう原因や、放置することによる意外なリスクもわかりやすく解説。
代表的な歯列矯正も紹介するので、あなたに合った治療方法を見つけましょう!
歯並びが悪いとは?不正咬合の代表例と特徴
「歯並びが悪い」とは、歯が正しい位置に並んでいない状態や、歯が適切に噛み合わない状態のことをいいます。
歯科用語で「不正咬合(ふせいこうごう)」といい、次のような症状が悪い歯並びの代表的な例として知られています。
ガタガタ・八重歯(叢生)

歯の向きがガタガタに不揃いになっている症状を「八重歯」「叢生(そうせい)」といいます。
顎が小さかったり歯が大きかったりして、歯が並ぶためのスペースが不足していると、このような悪い歯並びになりやすいです。
なお、八重歯を「犬歯」もしくは「糸切り歯」のことだと思っている方も多いようですが、八重歯とは、複数の歯が重なり合って並んでいる状態のことをいいます。
どの歯でも八重歯になる可能性があります。
出っ歯(上顎前突)

出っ歯は、上の前歯が前方に出ている状態です。
口を閉じようとしても、前歯が出ているせいで完全に閉じることが難しいために、口の中が渇きやすいという特徴もあります。
受け口(下顎前突)

受け口とは、出っ歯とは逆に下の前歯が前方に出ている状態です。
食事の時に上手く噛めなかったり、発音がしにくかったりすることも珍しくありません。
「反対咬合」「しゃくれ」などとも呼ばれています。
口ゴボ(上下顎前突)

上下ともに前歯が前方に出た歯並びのことを「口ゴボ」と呼ぶことがあります。
理想の横顔のライン(Eライン)から遠ざかる原因のひとつとして知られています。
正面から見ると問題がない歯並びに見えても、横から見ると口元が突き出た形になり、横顔にコンプレックスを抱えてしまう方もいます。
噛み合わせが深い(過蓋咬合)

奥歯を噛み合わせると、上の前歯が下の前歯を大きく覆うようになってしまう歯並びのことを過蓋咬合といいます。
通常より深く噛み合わさってしまうため、顎の可動範囲が制限されて痛みを感じたり炎症を起こしたりすることがあります。
すきっ歯(空隙歯列)

すきっ歯とは、歯と歯の間に隙間がある歯並びです。
隙間から空気が漏れやすいため、話すときに発音のしにくさを感じることがあります。
生まれつき歯が小さかったり本数が少なかったりする人に多い症状です。
前歯が閉じない(開咬)

開咬は、奥歯を噛み合わせても上下の前歯が閉じずに隙間ができてしまう症状です。
食事の時に噛み切ることが難しいため、胃腸に負担がかかることもあります。
また、前歯が噛み合わないことから奥歯への負荷が大きくなり、歯の劣化を早める原因としても知られています。
悪い歯並びの症状はこのほかにもさまざまなものがあります。歯の中心のズレやガミースマイルなど、さらにくわしく解説した記事もあるのでぜひ読んでみてください。
歯並びが悪くなる原因
歯並びが悪くなる原因には、遺伝などの先天的なもののほか、日常的な習慣による後天的なものもあります。
ここでは、それぞれの原因について見ていきましょう。
遺伝
歯並びに影響するのは、両親から遺伝する歯や顎の大きさ、骨格などです。
遺伝といっても、歯並びそのものが遺伝するわけではありません。
歯は顎の骨の上に並ぶので、結果的に、親が歯並びが悪いと子供も歯並びが悪くなる、ということが起こるのです。
口呼吸
口呼吸をしていると、口が開いたままになって正しい圧力がかからないため、歯並びが悪くなることがあります。
人間は本来、鼻から呼吸をするようになっています。
口を閉じている状態を保てれば歯に正しい圧力がかかり、口まわりの筋肉のバランスもとれます。
しかし口呼吸をしていると、口が開いたままになって正しい圧力がかからないため、歯並びが悪くなることがあります。
顎の骨の発育不足
顎がじゅうぶんに発達していないと、歯が並ぶスペースが足りなくなってしまいます。
歯は顎の骨の上に並びます。
乳歯は歯が小さいので気づきにくいかもしれませんが、乳歯より大きな永久歯が生えてきたときに、きれいに並ぶスペースが足りないと歯が場所を奪い合うように生えるため、歯並びが不揃いになります。
歯並びを悪くする癖や生活習慣
意外にも自分で歯並びを悪くしていることもあります。
歯並びを悪くする生活習慣として代表的なのが、歯ぎしりや唇を噛む、食いしばり、猫背、頬杖、爪を噛むなどの癖です。
無意識のうちに歯に無理な力を加えたり筋肉のバランスを崩したりすることになるため、歯並びが気になる方はこのような癖や習慣がないかをチェックしてみるとよいでしょう。
虫歯・歯周病
虫歯や歯周病があると、食事の時に痛みや違和感がある部分を避けて咀嚼するようになり、一部の歯に大きな負担がかかってしまいます。
すると歯並びにも影響が出て、乱れたアンバランスな歯並びになります。
悪い歯並びを放置すると将来どうなる?
悪い歯並びは、見た目だけの問題ではありません。
放置すると、次のようなさまざまなリスクが生じる可能性があります。
放置するリスク
- 口臭を発生する
- 顎や筋肉に負担がかかって顎関節症になる
- 肩こりや頭痛がする
- 虫歯・歯周病になりやすい
- 正しく咀嚼できない
- 消化不良から胃腸に負担がかかる
- 発音しにくく、会話が苦痛になる
歯並びが悪いと、歯の隙間に食べカスなどが詰まりやすく、歯みがきをしても磨き残ししやすいことから、口臭や虫歯、歯周病など、お口の健康にも影響が出やすいです。
また、噛む機能に支障があると、肩こりや頭痛、消化不良など、全身の不調につながってしまうことも……!
歯並びが健康に与える影響についてさらにくわしく解説した記事もあるので、ぜひ読んでみてくださいね。
悪い歯並びを治す方法|大人の矯正治療の選択肢
歯並びは自力で治すことはできません。
矯正治療にも複数の選択肢があるので、あなたに合った方法で悪い歯並びを卒業しませんか?
ここでは、一般的に行われている3つの方法「マウスピース矯正」「ワイヤー矯正」「セラミック矯正」を紹介します。
マウスピース矯正

透明なマウスピースを装着し、少しずつ力をかけて歯を移動させる治療です。
マウスピースを装着中でもほとんど矯正中であることがわからないほど自然な見た目で、外見が気になる方から高い人気を得ている治療法です。
ただし、マウスピースを1日20時間以上装着したり、洗浄の必要があったりと、自己管理が求められる治療法です。
世界各国で実績を積んでいる「インビザライン」や部分矯正の「キレイライン矯正」など、複数のブランドがあります。
ワイヤー矯正

歯列に「ブラケット」という小さな金具を装着し、そこに通したワイヤーで徐々に力をかけていく治療法です。
歯科医師が手作業で細かく調整するため、適応範囲が広く、症状が重い場合も治療できる可能性が高いのも魅力。
DDデンタルクリニックグループでは、韓国の美容整形グループ「バノバギ」と提携し、歯並びをキレイに整えるとともに、横顔のEラインも考えた治療を提供しています。
また、従来のワイヤー矯正ともマウスピース矯正とも違う、新しい裏側矯正「ブラーバ矯正」にも対応しています。
目立ちにくく、効率よくきれいな歯並びを目指せるブラーバ矯正もぜひご検討ください。
セラミック矯正
歯を削ってセラミックの冠を被せる審美的治療です。
「矯正」とついていますが、厳密には、歯を動かす矯正治療ではありません。
短期間で好みの歯の色や形の調整しやすく、費用も歯列矯正と比べると抑えめというメリットがある一方で、健康な歯を削る必要があるうえに、噛み合わせの治療には向かないなどのデメリットもあります。
セラミック矯正以外にも、歯の見た目をきれいにする審美矯正の方法はたくさんあります。
興味がある方は、審美矯正について解説した記事も読んでみませんか?
また、DDデンタルクリニックグループで提供している審美矯正のメニューも紹介しているので、あわせてごらんください。
歯並びが悪い人のよくある悩みに回答【Q&A】
最後に、歯並びでお悩みの方から寄せられることの多い質問を、Q&A形式で紹介します。
歯の矯正は何歳までできる?
基本的には、歯の矯正に年齢の上限はありません。
子育てが終わってから自己投資として歯列矯正をする方もいます。
ただし、年齢が高くなると新陳代謝の機能が低下するため、想像以上に治療に時間がかかってしまう可能性もあります。
また、歯周病のリスクも高くなることから、治療が難しいケースもあります。
年齢が高い方で歯列矯正を検討している方は、まずは歯科クリニックでご相談ください。
歯列矯正の相談だけでもお金がかかる?
歯列矯正を始める前の相談は、矯正歯科などで「カウンセリング」として行っています。
カウンセリング料はクリニックが自由に設定できることになっており、金額はクリニックによりさまざま。なかには数万円程度かかるところもあります。
DDデンタルクリニックでは、カウンセリングと歯並びの状態や骨格を調べるための初回の精密検査を無料で行っています。(※)
無理にご契約をおすすめすることはありませんので、お気軽に相談にいらしてください。
※予約完了画面でLINE友だち登録をしていただき、初回検診のご来院時に受付でクーポンをご提示いただくと、初回検診料が無料となります。会計時にクーポンをご提示いただけなかった場合は、通常の初回検診料が発生します。
悪い歯並びを治す治療費はいくらくらいかかる?
歯列矯正にかかる費用は、治療の方法や治療する範囲によっても異なります。
また、自由診療となるため、クリニックによって設定価格はさまざまです。
ここでは、編集部が調査した治療費の目安をお伝えします。
全体矯正の費用の目安 | 部分矯正の費用の目安 | ||
ワイヤー矯正 | 表側矯正 | 50万~90万円程度 | 15万~60万円程度 ※治療本数による |
裏側矯正 | 90万~140万円程度 | 30万~70万円程度 ※治療本数による | |
マウスピース矯正 | 40万~100万円程度 | 20万~45万円程度 ※症状や治療範囲による | |
セラミック矯正 | 1本につき8~15万円程度 ※歯科医院によって取り扱うセラミックの種類や費用が異なります | ||
ブラーバ矯正 | 767,000円(税込) ※DDデンタルクリニックグループの価格です ※別途、初回検診料、再診料、リテーナー費⽤がかかります |
良い歯並びの基準とは?
良い歯並びとは、歯列の見た目が整っており、歯や筋肉が正しく機能することをいいますが、具体的には次のような基準が考えられます。
- 歯列のアーチが左右対称の弧を描いている
- 上下の歯の中心にズレがない
- 噛み合わせが正しい(下顎の歯を上顎の歯が覆うように噛み合わさっている)
- 歯の大きさや形、向きが揃っている
- 隣接する歯と重なり合っていない
歯並びが悪いとモテない?
歯並びが悪いと、清潔感が欠けているように見られたり、息が漏れて会話がスムーズに進まなかったりすることがあります。
「じゃあ、歯並びが悪いのはどこまで許せるの?」と思うかもしれませんが、症状が重いほど気にする人が増える傾向があるようです。
たとえば、少々の出っ歯や八重歯ならチャームポイントととらえることもできますが、大きく乱れた歯並びだと「かわいいのに歯並びが悪いなんてもったいないなあ」と思われてしまう可能性も。
さらに、歯並びが悪いと、口臭や頭痛・肩こりにつながってしまうこともあるため、歯並びの状態を客観的に知るためにも、一度歯科クリニックで検診を受けてみることをおすすめします。
悪い歯並びのお悩みはDDデンタルクリニックにご相談ください

悪い歯並びは見た目の問題だけではありません。
放置すると、胃腸の不調や肩こり、頭痛、口臭などの原因となることもある健康面の問題でもあります。
この記事では、歯並びが悪くなってしまう原因や放置するリスク、治療する方法などについてわかりやすく解説しました。
もしあなたが悪い歯並びでお悩みなら、あなたに合った方法でコンプレックスから卒業しませんか?
DDデンタルクリニックグループでは、矯正治療の経験豊富な歯科医師が多数在籍しています。
初回のカウンセリングと精密検査は無料(※)で行っているので、ぜひお気軽に相談にいらしてくださいね。
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※本記事は2025年7月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
1999年より都内矯正認定医のクリニックに勤務し、矯正とインプラントを中心に臨床に従事。
2002年都内新宿区にて開業、様々な矯正治療を取り入れマウスピース矯正も20年以上実践。
その後都内に4医院、九州に1医院を展開。
2023年より全国16医院の矯正歯科クリニックの総合監修、指導を行う。