【インビザライン装着時の飲み物】つけたまま飲めるもの・NGなもの一覧表で解説!

インビザライン

「インビザラインのマウスピースって、飲み物だけならつけたままでもいいのかな?マウスピースを装着したまま飲んでOKな飲み物ってあるの?」

インビザライン治療を始めたばかりの方は、なにかを飲むたびにマウスピースを外さなければいけないなんて面倒だと感じますよね。

また、インビザラインを検討中の方なら「つけたまま飲めない理由は?…ダメっていうけれど1回くらいならいいよね」と思うこともあるでしょう。

インビザラインはワイヤー矯正とは異なり、自分で着脱できるマウスピース型矯正装置を用いた治療法です。

決められた装着時間などのルールを守っていれば、マウスピースを取り外して好きな飲み物も食べ物も自由に口にできます。

歯みがきもいつも通りにできるので、むし歯などのお口のトラブルを抑えやすいのも魅力です。

今回は、インビザラインのマウスピースを装着したまま飲めるもの・NGなものをわかりやすくご紹介します。

また、つけたまま飲むのはなぜNG?の理由と、治療中の飲食で注意すべきポイントも解説します。

インビザライン装着中に飲んでいいもの・NGなものをしっかりチェックして、毎日のランチや食べ歩き・飲み会を思う存分楽しみましょう!

インビザラインをつけたままOKな飲み物は「水」だけ

インビザラインのマウスピースを装着したまま飲んでいいのは「水」だけです。

結論だけを聞くとがっかりする方もいるかもしれませんが、これはあくまでもマウスピースをつけたままの状態の話。

食事のときと同じように、マウスピースを外せば好きなものを何でも飲めます。

なんとなく「甘くない飲み物ならいいかな?」「炭酸水は?色のついていない透明な飲み物ならOK?」と思うかもしれませんが、実はNGなのです。

甘くなくても、味がある飲み物やフレーバーつきの飲み物はマウスピースをつけたまま飲むのは避けましょう。

水以外は何も飲めないなんて楽しみがなさすぎると考えがちですが、マウスピースを装着したまま味や色つきの飲み物をとると、治療にさまざまな影響をおよぼさないとも限りません。

次の項目では、インビザライン装着中にNGな飲み物とその理由を詳しく解説します。

「いちいち外すのは面倒くさい…」

と思っている方も、NGな理由を知れば納得ですよ。

インビザライン装着中にNGな飲み物とその理由

糖分を含む飲み物炭酸飲料、フルーツジュース、スポーツドリンク、野菜ジュース、加糖紅茶・コーヒー、お酒、牛乳、乳酸菌飲料など
色の濃い飲み物紅茶、コーヒー、赤ワイン、お茶など
酸性の飲み物炭酸飲料(無糖含む)、スポーツドリンク、お酒、フルーツジュース、フレーバーウォーター、野菜ジュース、乳酸菌飲料など
熱い飲み物60度以上の飲み物

こうして見ると、特別な日の飲み物から、毎日の食事や仕事の最中に口にするものまで、NGとされる飲み物が非常に多く感じられますね。

さらにじっくりチェックしていくと、糖分と酸性の両方に含まれる飲み物も多く、中には3つのNG項目に該当する飲み物もあります。

該当するのが1つなら「ひとくち程度なら大丈夫かも」と飲んでしまいたくなりますが、それはNGです!

このあと、NGな飲み物の具体例と、マウスピースを装着したまま飲むと起こりうるリスクを説明します。

よりリスクの高い飲み物の種類はどれなのかなども比較しながら確認していきましょう。

糖分を含む飲み物はNG

糖分を含む飲み物がNGな理由は、むし歯ができやすくなるから

甘い飲み物に含まれる糖分がマウスピース内に入り込んで停滞する可能性があります。

マウスピースは1日20時間以上装着する必要がありますが、装着することで口の中の汚れを洗い流す作用のある唾液の循環が悪くなってしまうことが原因のひとつです。

マウスピースでぴったり覆われた歯の表面に糖分がとどまった状態が続くと、時間とともに細菌が繁殖して虫歯のリスクが高まるのです。

糖分を含む飲み物

炭酸飲料、フルーツジュース、スポーツドリンク、野菜ジュース、加糖紅茶・コーヒー、お酒、牛乳、乳酸菌飲料 など

炭酸飲料やフレーバーウォーターなどは、たとえ透明であっても糖分が含まれていることがあります。

また、スポーツドリンクには主成分が糖分であるものや、人工甘味料が含まれているものが多いです。

お酒の中で特に糖分が多いのは梅酒で、日本酒・ビール・ワインなどと続きます。

糖分ゼロといわれる焼酎やスピリッツならむし歯リスクが低そうに思えますが、全くのノーリスクではありません。

糖分ゼロと表記されていてもごくわずかな糖分が残っているものや、フレーバーつきなどの場合は注意が必要です。

また、「牛乳に糖分?」と意外に思う方もいるかもしれませんが、牛乳にも注意が必要です。

甘みは砂糖よりも少ないものの、乳糖(ラクトース)が含まれているのでマウスピースを装着したまま飲むのはNGです。

色の濃い飲み物はNG

色が濃い飲み物がNGな理由は、マウスピースや歯に色素が付着するから

色が濃い飲み物に含まれる色素はマウスピースと歯のどちらにも付着し、時間が経つほどに染み付いていきます。

目立ちにくいはずのマウスピースが黄ばんでしまえば、逆に人目につきやすくなってしまうリスクも。

さらに、治療が終了して歯並びが整ったのに「歯が黄ばんでいる」なんてことになれば、笑顔も台無し…という事態にもなりかねません。

理想の口元に近づくためにも、マウスピースをつけたままで色の濃い飲み物を飲むのはやめておきましょう。

色が濃い飲み物

紅茶、コーヒー、赤ワイン、お茶 など

紅茶やコーヒー・お茶なら無糖の飲み物だからよさそう、と考える方も多いです。

しかし、紅茶やお茶に含まれるタンニンは着色リスクが高く、水でゆすいだ程度では流せません。

また、豆から挽いたブラックコーヒーも糖質はほぼゼロですが、ポリフェノールが着色の原因になります。

お茶の中でも特に着色しやすいのはウーロン茶や緑茶。

また、ペットボトル入りのお茶よりも、茶葉から淹れたものの方が着色リスクが高いので注意しましょう。

酸性の飲み物はNG

酸性の飲み物がNGな理由は、むし歯の始まり「脱灰」が進みやすくなるから

普段のお口の中は中性(pH7)に保たれていますが、飲食物に含まれる酸によって口内が酸性に傾くと「脱灰(だっかい)」が起こります。

歯からカルシウムなどが溶け出す脱灰は、むし歯の始まりの状態です。

マウスピースと歯の間に長く酸性の飲み物が停滞してしまうと、むし歯リスクが上昇します。

酸性の飲み物

炭酸飲料(無糖含む)、スポーツドリンク、お酒、フルーツジュース、フレーバーウォーター、野菜ジュース、乳酸菌飲料 など

このうち炭酸飲料は、特に注意が必要な飲み物です。

炭酸自体に歯を脱灰させるだけの酸性度があるうえに、成分にも酸性のものが含まれる場合もあるため、マウスピースをつけたまま飲めばむし歯リスクがさらに高まります。

また、糖分と酸性度が高い成分がミックスされているスポーツドリンク・お酒・フルーツジュース・野菜ジュース・乳酸菌飲料はダブルリスク。

さらに、赤ワインは糖分・色が濃い・酸性とトリプルリスクになり、マウスピースをつけたままでは絶対に飲まないほうがいいでしょう。

無糖の炭酸水はなぜダメなの??

美意識や健康意識が高い方に人気の無糖炭酸水ですが、やはりマウスピースをつけたまま飲むのはおすすめできません。

炭酸ガスを水に溶かしただけのもので、大きな影響はなさそうに見えても実は危険。

歯が溶け出す基準値とされるpH5.5以下(5.0程度)であるものが多いため、他の飲み物よりも低リスクですが注意が必要です。

※pH7未満だと酸性、7より高いとアルカリ性

熱い飲み物はNG

熱い飲み物がNGな理由は、マウスピースを変形させるおそれがあるから

インビザラインのマウスピースは薄いプラスチック製で、変形しやすいとされています。

インビザライン公式では、洗浄方法として40度程度の温水で15分程度であれば使用に支障をきたすような変形は通常起こらないと説明していますが、熱い飲み物は40度をはるかに上回る高温。

マウスピースをつけたまま飲めば変形する可能性があります。

たとえば、自販機で売られている缶入りのホットドリンクは55度前後、お湯を沸かして淹れるお茶やコーヒー、紅茶なら60〜80度程度です。

白湯を飲む習慣がある方も、飲む前にはいったん温度を確認してみるといいですね。

ストローで飲むのもNG!!

「ストローで飲めばダイレクトにマウスピースにつかないから大丈夫だよね…」

それもNGです!

ストローを使えばカップから直接飲むよりも影響は小さそうですが、口の中に飲み物が広がる点や、飲み込んだあとに口内に残ってしまう点は同じです。

ストローで飲むとしても、水以外の場合はマウスピースを外しましょう。

インビザライン矯正中のランチや飲み会で気を付けたい4つのポイント

何かを飲むだけで外さなければいけないなんて面倒…そう思うかもしれませんが、実際はその反対。

取り外せない矯正装置とは異なり、インビザライン矯正なら自分で装置を外すだけで、矯正前と変わらず何を飲んでもOKなのです。

ここでは、インビザライン矯正中の飲食で気を付けておきたい4つのポイントをご紹介します。

たった4つのポイントを守るだけで、友人とのお茶だけでなく、飲み会やおいしいお店の食べ歩きなども思いっきり楽しめますよ。

※マウスピースは1日20時間以上の装着が必要です。

水以外は必ずマウスピースを外して飲食する癖をつけて

水以外の飲み物や食べ物を口にする際には、マウスピースを外す習慣をつけましょう。

「これはマウスピースをつけたままでOK?NG?」

などと考えるよりも、飲食するときには必ず外す癖をつけておけば悩む時間もいりません。

飲み会や食べ歩き時などに注意!紛失・破損防止のマウスピースケースをお忘れなく

外出先で飲食をする機会があるなら、マウスピースケースを携帯しましょう。

外したマウスピースをティッシュなどに包んでしまうと、テーブルに置き忘れて紛失したり、間違って捨ててしまったり、バッグの中で他の荷物の下敷きになって破損したりする可能性もあります。

飲み会に参加するときには、特に紛失のリスクが高まるので注意が必要です。

ほろ酔い気分で帰宅してみたら「マウスピースが見当たらない!」などということになっては困ります。

飲み会がスタートする前に専用のケースに入れて、しっかり保管しておきましょう。

マウスピースを再装着する前には歯磨きを

飲食をした後、マウスピースを再度装着する前には必ず歯をみがきましょう。

「飲み物は、食べ物のように歯に挟まったりしないからいいのでは?」

という考えはNGです。

味や色がついた飲み物が歯とマウスピースの間に入り込んだまま長時間放置すれば、むし歯のリスクにつながります。

水以外の飲み物を飲んだら、必ず歯みがきをしてからマウスピースを再装着しましょう。

治療期間に影響!装着時間はしっかり守ろう

飲み物を楽しんだ後は、歯みがきをしてすみやかにマウスピースを装着しましょう。

マウスピースを外せば何を飲んでもいいのがインビザラインのメリットですが、外しっぱなしにしていると装着時間が短くなってしまいます。

1日20時間以上という決められた装着時間を守ることは、インビザライン矯正をスケジュール通りに進めるもっとも重要なポイントです。

装着時間を守らなければ治療期間が延びる原因になったり、想定したように歯が動かなかったりと治療計画が狂うことにもなりかねません。

理想の歯並びを実現するためにも、装着時間をしっかり守りましょう。

もしインビザライン装着時に水以外の飲み物を飲んでしまったら?

矯正治療を始めたばかりの方などは、うっかりマウスピースをつけたまま飲み物を飲んでしまうこともありますよね。

やむを得ずマウスピースを装着したまま水以外のものを飲んでしまった場合は、すぐにマウスピースを外して洗浄し、歯をみがいてから再装着してください。

仕事先でお茶を出され、席を立つタイミングを逃してしまう場合もあります。

そんなときには、なるべく早く洗浄と歯みがきをしてからマウスピースをつけましょう。

マウスピースさえ外せば矯正治療前と何も変わらず好きなものを飲める!

インビザラインのマウスピースを装着したまま飲んでいいのは水だけです。

さまざまな種類の飲み物を楽しむ機会がありますが、水以外を口にするときには必ずマウスピースを外しましょう。

「つけたままお茶もコーヒーも飲めないなんて面倒!」

というのが本音だと思いますが、マウスピースさえ外せばなんでも飲める上に、食べ歩きも飲み会も治療前と変わらず楽しめるのがインビザラインの魅力です。

治療をスタートしたばかりの頃にはマウスピースを外し忘れたり面倒に感じたりするかもしれません。

しかし、「飲む前に外す」が習慣化されればストレスを感じることも少なくなるでしょう。

また、やむを得ず装着したまま飲み物を飲んだ場合には、時間をあけずに洗浄と歯みがきをして再装着すること、外して飲食をしてもトータルの装着時間を守ることを心がけるのが大切です。

マウスピースを外して好きなメニューやお酒を存分に楽しんだら歯みがきをして装着する、このルーティンを繰り返すだけで、お口のトラブルを防ぎながら歯並びを整えることができるインビザライン矯正。

なんでも飲める毎日を楽しみながら、理想的な口元を目指しましょう。

※本記事は2023年6月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。

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