歯列矯正が必要なレベルの境界線は?多くの人に当てはまる5つの判断基準
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数ミリ程度ズレている歯や、少しだけ突き出したように見える前歯。
「歯列矯正が必要なレベル」とはハッキリ言い切れない程度でも、気になってしまうのが歯並びですよね。「少しだけ前歯が出ているけど、これって出っ歯なのかな?」「このレベルで歯列矯正なんて、大袈裟かな?でも気になる……」といった悩みを持つ人は少なくありません。
しかし、ちょっとした前歯のズレやすき間など、自分では些細なことと思っていても、見た目のコンプレックスや、将来のお口のトラブルにつながることがあります。
今回は、歯列矯正が必要なレベルの歯並びについて、分かりやすく解説していきます。
歯列矯正で歯並びを整えると、虫歯や歯周病のリスクを下げるだけではなく、メイクを楽しんだり、人前で自信を持って笑えるようになったりするなど、ポジティブな影響がたくさんあります!
記事後半では、気になる歯列矯正の費用相場についても触れていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
そもそも歯列矯正は何のために必要?矯正すべき歯並びの考え方
そもそも「歯列矯正が必要なレベルとは?」と聞かれても、具体的な状態は思い浮かびませんよね。
そこでまずは、歯列矯正をする目的から知っていきましょう。
歯列矯正をする目的
- 噛み合わせを正しく修正する
- 歯の重なりをなくして虫歯や歯周病のリスクを軽減させる
- 滑舌を改善させてコミュニケーションを円滑にする
- 見た目に自信が持てるようにする
上記のように、歯列矯正の主な目的は機能的な問題の改善です。
これを踏まえて、ここからは歯列矯正が必要な歯並びについて詳しい解説をしていきますね。
治した方が良いとされる不正咬合の種類
歯列矯正で治療した方が良いとされる、上下の歯が咬み合っていない歯並びのことを「不正咬合(ふせいこうごう)」と呼びます。
以下が代表的な不正咬合の種類です。
出っ歯(上顎前突:じょうがくぜんとつ)
上の前歯が極端に前に出ている状態のこと。上顎の骨ごと突出しているケースもあり、日本人に多い不正咬合とされています。
受け口(反対咬合:はんたいこうごう)
下の歯が上の歯よりも前に出ている状態のこと。横顔がしゃくれている人も、反対咬合の可能性があります。
叢生(そうせい)
歯と歯が重なったり、歯がねじれたりして、凸凹になっている状態のこと。「乱ぐい歯」とも呼ばれ、「八重歯」も叢生の一つ。歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病の原因となりやすいです。
開咬(かいこう)
奥歯を咬み合わせたときに上下の前歯の間が開いたままの状態になっていること。前歯で食べ物を噛み切れない、隙間があったり舌が出てしまったりして発音に問題があるなどのケースがあります。
上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)
上下の歯が前に突き出している状態のこと。口元が尖った見た目で、唇を閉じにくい特徴があります。口呼吸になることで虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
過蓋咬合(かがいこうごう)
上の歯が下の歯に覆いかぶさっている状態のこと。食べ物を噛みづらい、歯の接触が過剰になり歯がすり減る、歯茎が刺激を受けて歯肉炎になるケースなどがあります。
歯列矯正が必要のない理想の歯並び
逆に歯列矯正をする必要がない「理想の歯並び」とは、大きく分けて以下3つのポイントがそろっている歯並びを指します。
- 歯が上下左右対称の位置にある
- 上下の前歯の噛み合わせ・重なりが正常範囲内におさまっている
- 上下の奥歯がしっかりと噛み合う状態になっている
上下前歯の噛み合わせの前後の位置は「オーバージェット」と呼ばれ、重なり具合の深さは「オーバーバイト」と呼ばれます。
どちらもmm単位の数値で表され、正常な範囲におさまっていること(どちらも+2~3mm以内が目安)が理想の歯並びとなるポイントのひとつ。
また、上記のポイント以外にも、整った歯並びは見た目にもポジティブな影響を与え、美しい横顔の要素の1つとされる「理想的なEライン」も作り出します。
◆ Eラインについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。
あなたは歯列矯正が必要なレベルの歯並び?5つの判断基準
「私の歯並びは、歯列矯正が必要なレベルなのかな?」
正確な判断をするのは歯科医師ですが、矯正歯科に行く前に自分でも確認したいという場合、簡単にできるセルフチェックがあります。
歯列矯正する?しない?簡単にできるセルフチェック方法
以下で5つの判断基準について詳しく解説していきますので、当てはまる悩みを抱えている方は、ぜひ一度歯科医院に相談へ行ってみましょう。
【1】食べ物が咬みにくい・咬み切れないことがよくある
「食事中に頬をよく咬んでしまう」「麺類を咬み切れないことが多い」など、噛み合わせで感じる問題は、歯列矯正が必要なレベルとなるひとつの判断基準です。
噛み合わせの悪さを放置してしまうと、以下のようなトラブルにつながる可能性があります。
- 顎に負担がかかることによる顎関節症
- 筋肉バランスの崩れによる頭痛や肩こり、顔の歪み
- 咀嚼回数が減ることによる消化不良
- サ行・タ行の発音不良
歯列矯正をすると、このような噛み合わせによる不調の改善に期待ができます。
頭痛や肩こりは、必ずしも噛み合わせの悪さが原因とは言い切れませんが、「噛み合わせが悪く、体の不調も感じている」という方はひとつの可能性として考えてみてくださいね。
【2】歯磨きがしにくい・虫歯や歯周病になりやすい気がする
歯磨きのしにくさや、虫歯・歯周病の悩みも、歯並びが原因かもしれません。
歯並びの悪さが、虫歯や歯周病に影響を与える理由は以下のとおりです。
- 凹凸・重なりがある部分に歯ブラシが届きにくい
- 口呼吸になりやすく、口腔内が乾燥して細菌が増殖しやすい
- 咀嚼回数が減ることにより唾液の分泌量が減ってしまう
唾液には、お口の中をきれいに保つ自浄作用や抗菌作用があります。
噛み合わせが悪いことによってしっかり噛むことができないと、唾液が十分に分泌されずこのメリットを得ることができません。
結果として、虫歯や歯周病になるリスクを高めてしまうのです。
虫歯や歯周病は、口臭や全身の健康にも悪影響を及ぼすものです。
歯列矯正で歯並びが整うと口腔内の本来の機能に良い影響を与え、全身の健康を守ることにもつながります。
【3】滑舌が良くない気がする
普段のコミュニケーションや仕事中に、「滑舌が良くない」と感じることが多い人は、歯並びが原因となっている可能性があります。
- ガタガタの歯並びや出っ歯によって唇や舌が動かしにくい
- すきっ歯など歯のすき間から空気が漏れやすく発音が悪くなっている
歯並びは舌の動きや発音と密接に関係しているため、歯列矯正をすると滑舌の改善にも期待ができます。
また、個々の歯並びの状態によっても滑舌に与える影響は変わります。
一見して歯列矯正が必要なレベルとは思えないような歯並びでも、じつは歯や顎の位置が滑舌に影響している可能性も否めません。
滑舌の悪さで悩んでいる方も、一度歯列矯正の相談へ行ってみると、原因が見えて解決につながることもありますよ。
【4】そんなにガタガタではないが、人と比べて歯並びが悪い気がする
先ほど解説した不正咬合の判断基準には満たなくても、「ちょっとした歯並びが気になる」という方も、歯列矯正が必要なレベルと言える可能性があります。
例えば「1本だけズレている」「数ミリ程度ズレている」など、小さな歯並びの悪さは、他人からは気にならないレベルですよね。
しかし先にお伝えしたとおり、悪い歯並びはさまざまな健康状態や滑舌へと影響を及ぼすことがあります。
また、噛み合わせによる不便を感じていなくても、「口ゴボ気味な見た目がコンプレックス」という方もきっと多いのではないでしょうか。
歯列矯正は、口元の見た目を整えて、自信を持つことも大きな目的のひとつ。
歯列矯正によって気になっている口元が引っ込めば、理想の自分に少しでも近づけるかもしれません。
「見た目が気になるだけだから、歯列矯正が必要なレベルとは言えないかも…」と、迷っている方も、ぜひ安心してクリニックに相談してみてくださいね。
【5】さまざまな不調が歯並びと関係している気がする
歯並びや噛み合わせが原因とは言い切れませんが、「頭痛や肩こりがひどく、噛み合わせも悪い気がする」というように、体調不良と歯並びの問題を同時に感じている場合には、一度歯科医院に相談することをおすすめします。
少しでも歯並びや噛み合わせに問題を感じる場合には、歯列矯正が必要なレベルに値するケースがあるためです。
また、歯列矯正が必要なレベルかどうかの相談は、大人だけではなく子どもにも重要なことです。
子どもの場合には、虫歯リスクが高くなることに加え、成長過程での顎の骨の発達不全や、うまく噛めないことにより脳への刺激が不足してしまうことなど、心身の成長にも影響が出てきます。
歯並びがお子さまのコンプレックスになる可能性を減らすためにも、早い段階で歯列矯正が必要なレベルかどうかの相談をしておくと安心です。
費用は歯並びのレベルや歯列矯正の種類によって違う?
ここまでの内容で、「歯列矯正が必要なレベルかどうかは分からないけど、視野に入れたい!」と思い始めた方も多いのではないでしょうか?
そこでこの項目では、次に気になるポイントである費用について解説を進めていきます。
歯並びの症状で治療範囲が決まり「全顎矯正」か「部分矯正」かで費用は大きく変わる
大人の歯列矯正でかかる目安の費用は、約15万~140万円です。
歯列矯正には、奥歯まで含めたすべての歯を治療対象とする「全顎矯正」と、前歯などの気になる部分だけを治療する「部分矯正」があり、どちらの方法で治療を進めるかによって目安費用が変わります。
全顎矯正の場合には40万~140万円程度、部分矯正では15万~70万円程度が目安です。
※2022年 自社調べ
ただし、ご自身の歯並びがどちらで治療するのに適しているのかについては歯科医師の診断が必要です。
「見た目にはちょっとしたズレだから部分矯正でいいだろう」と思っていても、実際には全顎矯正が必要な歯並びだった、ということもあり得ることは覚えておきましょう。
見た目や治療期間など求めるニーズによっても異なる
歯列矯正とひと口に言っても、ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、さまざまな種類があります。
ワイヤー矯正だけでも、表側と裏側のほか、メタルやセラミックなど素材の違い等があり、選択肢は豊富です。
ワイヤー表側矯正の費用相場は15万~90万円程度、裏側矯正は30万~140万円程度です。
裏側矯正は表側矯正と比べて費用は高くなる傾向にありますが、歯の裏側に装着するため矯正装置が見えにくいというメリットがあります。
ただし、症状によっては裏側矯正のほうが治療期間が長くかかってしまう場合もあります。
また、マウスピース矯正なら透明なマウスピースを使うため、より目立ちにくさを求める方も安心です。
マウスピース矯正の費用相場は、20万~100万円程度です。
※2022年 自社調べ
同じマウスピース矯正でも、利用するブランドや治療期間、歯並びの症状によって費用は異なります。
歯列矯正は個人差が大きい治療となるため、一概に「平均は〇円」とは言えません。
実際に歯科医師と相談しつつ、あなたのニーズにぴったりの治療方法を見つけるのがベストです。
歯科医院でカウンセリングや初回検診を受けると、より具体的な目安の費用が分かります。
実際にかかるおおよその費用を見てから治療を決めても遅くありませんので、気になったらまずはクリニックへ行ってみましょう!
歯並びや顎の状態によっては歯列矯正だけでは難しいケースも
歯列矯正が必要なレベルの判断基準に当てはまった場合でも、実は、歯列矯正だけでは改善が難しいケースもあります。
歯列矯正の目的はあくまでも「歯並びを改善する」こと。
骨格に問題があるなど、外科的な治療が必要なケースなどは対応できないこともあります。
ただし、最終的な判断をするのは歯科医師であり、見た目だけでは判断ができません。
診察やレントゲン検査での確認をして初めて、あなたにとって必要な選択肢が見えてきます。
自分の歯並びや目指すゴールにぴったりの選択肢を見つけるためには、充実した検査環境と信頼できる歯科医師が在籍する矯正歯科クリニックへの相談がおすすめです。
経験豊富な歯科医師が丁寧に診察し、あなたのライフスタイルや希望に寄り添った選択肢を提示してくれるのが、『DDhttps://dd-dentalclinic.jp/デンタルクリニックグループ』です。
「まだ歯列矯正をするとは決めてないけど相談だけでもいいかな?」と悩んでいる方も、安心してください。
『DDデンタルクリニック』では、これまでたくさんの患者様の歯並びを見てきた歯科医師が、先進的な検査機器を活用してあなたのお口の状態をしっかりと診断します。
さらに、治療の方法を多数の選択肢から選ぶことができるのも魅力。
- 治療中も目立ちにくいマウスピース矯正
- 口ゴボの治療に特化したワイヤー矯正
- 矯正先進国アメリカ生まれの新しい裏側矯正
など、あなたに合った治療法がきっと見つかりますよ。
ぜひお気軽に相談にいらしてくださいね。
歯列矯正をすべきか判断が難しい人はDDデンタルクリニックへご相談ください!
「多少気になる歯並びはあるけど、それほど問題ではなさそう」と思っていても、実際に歯科医院で診察を受けると、思わぬ歯並びや噛み合わせの問題が見つかるケースもあります。
歯並びの悪さは、大きなコンプレックスになったり、お口や全身の健康へも悪影響を及ぼすリスクを持つもの。
少しでも「歯並びが気になる」という方は、ぜひ一度『DDデンタルクリニックグループ』へご相談ください。
先進の精密検査設備を使用し、歯列矯正が必要なレベルかどうかを丁寧に診断します。
※本記事は2024年11月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
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